アフィリエイト広告にはさまざなな法律が関連してきます。
「自社で、景品表示法や薬機法といった法律を守っていれば、アフィリエイターが書く記事には責任を持たなくていいでしょ」
もし、あなたがこのように考えている場合、その認識は危険です。
この記事では、アフィリエイト広告主が知っておくべき責任の話をしていきたいと思います。
Contents
アフィリエイターの管理も「アフィリエイト広告運用」の仕事のうち
先ほど、「アフィリエイターの記事には責任を持たなくていい」という考えは危険だ。という話をさせていただきました。
その理由として、以下のニュースが2018年9月30日に流れました。
このニュースの内容としては、消費者庁がはじめてアフィリエイトサイトに関する記載内容を問題視し、課徴金の納付に加えて、一般消費者に対し再発防止策を周知するよう求めた。というものです。
アフィリエイト広告を出稿する広告主や検討中の広告主は必ずチェックしておくべき内容です。
「知らなかった」という方はぜひ読んでおいてください。
さらに、同記事では以下のように記載されています。
消費者庁の大元慎二表示対策課長は「アフィリエイトについて広告主の責任を積極的に追及していくメッセージと受け取ってもらって構わない」と話す。
今後、より一層厳しく取り締まりが行われる可能性が高いので、アフィリエイト広告を出稿する場合にはこういった責任が問われるということを知っておいてください。
具体的に、どういった対応をするのがいいのか
とは言え、アフィリエイト広告自体はCPAをコントロールできるため、広告主としては非常に魅力的な広告手法の一つです。
先に説明した責任を問われないために、具体的にどういった対策をとるといいのでしょうか。
いくつか対策を挙げていきたいと思います。
【対策1】プログラム詳細文にしっかり書く
まず一つとして、プログラム詳細文に以下のような記載をし、アフィリエイターに向けて発信することです。
- 薬機法や景品表示法に違反していると判断した場合には、提携解除のうえ報酬支払いの対象外とする
- バナー広告の改変や、ないことを記載した場合には提携解除のうえ報酬支払いの対象外とする
など
一見、厳しい表現にも思えますが、これくらい厳しいことを書かないと売り上げ欲しさに、勝手なことを書かれてしまいかねません。
プログラム詳細文に注意書きを目立つように記載しましょう。
【対策2】広告表現マニュアルを用意する
薬機法や景品表示法を自社商品に当てはめた場合、具体的にどういう表現がOK、どういう表現がNGなのか、「広告表現マニュアル」を用意するのも有効です。

多くのアフィリエイターは、「薬機法」「景品表示法」を理解せずに商品を紹介している場合がほとんどです。
このような広告表現マニュアルを用意することで、理解がないアフィリエイターでも、具体的にイメージし、サイト運営に活かしてくれるようになるでしょう。
【対策3】ASPに定期的にLPやバナーの審査をお願いする
ASPと契約した際に、LPやバナーの薬機法・景品表示法に関する審査が入ったはずです。
(上場企業など大手ASPの場合には審査がありますが、小さいASPの場合には何も審査せずに公開されていることもあります)
いい意味で、ASPを巻き込むためにも自ら定期的に審査をお願いするようにしましょう。
専門機関に依頼すればお金がかかりますが、ASPは無料で実施してくれます。
ただ、注意点としてASPは法律のプロではありません。専門的な知識を持った人たちで構成される部署やチームはありますが、それが必ずしも正解ではありません。
仮に、ASPの指示通りに修正して消費者庁から警告が入っても文句は言えません。
あくまでも補足的に、ASPの審査を利用することをおすすめします。
【対策4】提携審査制にする
アフィリエイターからの提携申請を審査制にするのも一つの手です。
通常、多くの広告主はアフィリエイターの提携申請に対して、いちいち審査せずに「自動提携」としていることが多いはずです。
これを思い切って、審査制にすることで「誰がどんなサイトに掲載するのか」をコントロールすることができます。(ただ、アフィリエイターが提携に通ったサイトのタグを使いまわして、他のサイトに掲載する可能性も0ではないので完璧ではありません)
また、提携を審査制にすることで掲載数が一気に減る(多くの場合売り上げも減る)ことになります。
それに、いままで自動提携だったプログラムを、審査制にしてもそれ以前に提携していたアフィリエイターに関してはコントロール不能です。
一つの対策として検討する価値はありますが、こういったメリット・デメリットを考慮のうえ実施してください。
【対策5】クローズド(非公開)で運営する
アフィリエイトプログラム自体を管理画面に公開せずに、非公開で運用するのも一つの手です。
この対策は上の「提携審査制にする」をワンランク強めたものだと考えてください。
クローズドの場合には、アフィリエイター側から見つけてもらうことはできませんので、掲載してほしいサイトのリストを作成して、ASPの担当者経由で掲載依頼をお願いする形になります。
その点で、よほど売り上げが期待できるアフィリエイトプログラムであれば、ASP担当者も能動的に動いてくれますが、そうでない場合には動きが悪い可能性が高いです。
そうなると、ASPに毎月固定費を支払っているが、売り上げが全然上がらない(アフィリエイトやっている意味がない)ということになりかねません。
自社のアフィリエイトプログラムによほどの自信がある(アフィリエイターが掲載したがる)場合には別ですが、最後にとっておくべき対策だと考えたほうがいいでしょう。
まとめ
アフィリエイト広告に関する表現について、広告主としての責任と具体的な対策方法についてご紹介してきました。
例えば、A8.netでは26万を超えるアフィリエイトサイトが登録されていますが、これだけのサイトに掲載される可能性があると考えると、管理も大変です。
広告主としての責任が問われるようなことがないように、このページでご紹介したような情報を参考に対策を行ってください。